コロナに感染すると、前頭葉の下部と側頭葉の一部が委縮をします。これはイギリスからの論文で分かっています。恐らく、こうした脳の萎縮によって、認知症などの色々な後遺症が出るのではないかと言われています。
イギリス・オックスフォード大学の研究チームが、ネイチャーに寄せた論文によると、新型コロナの感染前と後で脳の画像に違いがあるか調査したところ、軽症であっても脳全体の大きさが縮小し、嗅覚と記憶に関連する部分に変化があったようです。
コロナに感染したら脳が萎縮して後遺症で認知症
最近巷では、感染しても軽傷で済むんだら、ワクチン接種をしないと考えている人が見受けられます。
感染した時の症状は軽症であっても、脳が萎縮して後遺症で認知症を患っても、あなたはワクチンを接種しませんか?
専門家が言うのは、そういうことを知った上で言っています。
ワクチンをきちんと打っていれば、そのリスクは下がりますから、ウィズコロナにするためには、皆にワクチンを打ってもらうことが最低条件なんです。
この調査は従来株やアルファ株に感染した人が対象で、現在流行しているオミクロン株でも同じような変化があるかどうかは分かっていません。
まだ分からないんですが、もしも、オミクロン株も脳が委縮するような性質を、まだ持っているとしたら嫌です。
世の中ではワクチンの副反応ばかり取り上げられますが、感染したらどうなるかというのも、きちんと考えないといけません。
子どもの熱性けいれんオミクロン株で増加傾向
またある現場の医師として、オミクロン株の拡大により第5波までにはなかったある変化を感じていると言っていました。
それは
子どもの感染では、オミクロン株になってから発熱率が増えています。あと、熱性けいれん率が増えているんです。
小児科医の間では、やっぱりこれは、何か脳に影響があるのではないかと。
何のエビデンスもありませんが、臨床的な勘として、熱性けいれんが多いようです。
熱性けいれんとは
6カ月から5歳ごろの子どもが、38℃以上の急な発熱に伴って、意識障害やけいれんを引き起こす病気のことです。
日本小児科学会によると、熱性けいれんの割合は1歳から4歳の子どもで、デルタ株では3%だったのに対し、オミクロン株では9.4%に増加。
5歳から11歳の年長児でも、デルタ株では0%でしたが、オミクロン株になると3.5%に増加していると言います。
5歳~11歳のワクチンに対する副反応は、もちろん局所反応があったり、応答型副反応はありますが、重篤な副反応は出ていない。もちろん、子どもの多くは感染しても軽症です。
ただ、軽症で後遺症が出ないかどうかは今のところデータがありません。そこでどうするか、という判断になるわけです。
逆に打つ・打たないをお母さんたちに言うのではなく、こうした科学的事実をきちんとお話して、「どうしましょうか?」というのが、医師としての正しい立場かなと話していました。
日本小児学会の報告では熱性けいれん以外も増加傾向
子どもがコロナにかかった時の症状が変わってきているというデータは、けいれん以外にもあります。
日本小児科学会がまとめた、デルタ株の流行期とオミクロン株の流行期における症状の発現率の違いの中間報告です。
コロナ後遺症のけいれんの発現率は
熱性けいれんが起きやすい年齢とされる1歳~4歳で、デルタ株流行期⇒ 3%だったのが、オミクロン株流行期⇒ 9.4%と増加しています。
また、5歳~11歳では、デルタ株流行期⇒ 0%だったのが、オミクロン株流行期⇒ 3.5%に増加しており、年長児でも発現率が高まっていることが分かります。
コロナ後遺症の発熱の発現率は
5歳~11歳でデルタ株流行期⇒ 48.7%だったのが、オミクロン株流行期⇒ 81.3%に増加しています。
コロナ後遺症の咽頭痛(のどの痛み)は
13%⇒ 24.2%に増加。
コロナ後遺症の悪心(吐き気)・嘔吐は
6.1%⇒ 14.5%に増加しています。
コロナ後遺症は軽症でも脳が委縮して子どもの熱性けいれんが増加まとめ
こうした状況を考えたら、コロナに感染したらたとえ軽症でも後遺症が増加してます。
子どものワクチン接種について、メリットどデメリットを考えて、打つかどうか判断すれば良いと思っていたんですが、脳萎縮の論文と熱性けいれんの話を聞かされたら、自分も意識が変わりました。
私の家族に小さい子がいたら打たせたいと思います。