第2のコロナウイルス感染が日本でも大流行するかも?
5年前の悪夢が再びよみがえるのか。
中国でヒトメタニューモウイルス(HMPV)感染症が大流行しています。
中国政府は感染者数を公表していないものの、現地のSNS上では患者であふれかえった病院の動画が公開され、中には処置室に入りきらず待合室で点滴を受けている患者もいるそうです。
さらにアメリカやインドでも感染者が確認されたことから、「第2の新型コロナウイルス」とみてパンデミックを懸念する声も少なくないようです。
ヒトメタニューモウイルス(HMPV)感染症の特徴
HMPVに感染すると、どのような症状を引き起こすのか。医療ガバナンス研究所の上昌広理事長が、その特徴を解説していました。
HMPVは2001年にオランダで発見されたウイルスで、パラインフルエンザウイルスに構造が非常に近く、感染すると発熱や鼻づまり、咳などの症状を引き起こします。
重症化するケースはそう多くないものの、小さな子どもや免疫力が低下している高齢者が感染すると、深刻な症状を招くこともあるようです。
過去には肺炎を起こしたりほかの感染症を併発したりして、死亡した事例もありました。
中国旧正月で日本に大移動!無症状の感染者が紛れているはず
中国は今月28日から旧正月の8連休を迎え、のべ数十億人が移動するとみられる。昨年2月には約46万人、コロナ禍前の2019年2月には約72万人の中国人観光客が日本を訪れていて、今年も数十万人が来日すると予想されるが、その中には確実に無症状の感染者が紛れているはずだ。
HMPVの潜伏期間は2~3日だとみられています。
その期間内ならば、本人も気づかないうちに感染させている可能性もゼロではないでしょう
記録的な流行となっているインフルエンザとあわせて、油断できない冬になりそうです。
「週刊現代」2025年1月25日号より抜粋
第2のコロナが中国で大流行!日本でウイルス感染爆発か!まとめ
この記事に対して皆様のコメントを紹介
● 一般的には風邪のような症状を引き起こすもので初期のコロナウイルスとは全く様相が異なる。
不安を煽るような書き方は慎み冷静かつ客観的な情報提供を心掛けるべきではないか?
● メタニューモウイルスは20年以上前に発見され、日本はもちろん、世界中に存在します。
既に日本でも幼児を中心に一度はかかるような一般的な病気になっており、あきらかに新型のウイルスではありません。
必要以上におそれるものではないことは、少し検索すればすぐわかるはずです。情報におどらされることなく、まずは冷静に行動しましょう。
● インフルエンザとHMPVについてまとめました。
1. 社会的流行の規模・速度
インフルエンザは毎年のように大きな流行を引き起こすため、実際の観察から「感染力が強い」と認識されています。
一方、hMPVは乳幼児・高齢者施設などでクラスターを起こしやすいものの、地域全体や全国規模に短期間で広がる事例は相対的に少ないと考えられています。
2. 実際のうつりやすさ
どちらのウイルスも飛沫や接触により人から人へと伝播し、免疫がない人は感染しやすいといえます。
当然ですが、個々人の環境(密閉・密集・密接)、免疫状態、手洗いなどの予防策、マスク着用の状況などでもうつりやすさは大きく変わります。
一般的にはインフルエンザの方が爆発的な感染拡大が起こりやすい分、感染力が強いと見なされることが多いと思います。
コロナ禍の経験を活かし、メディアのあおりに過大に反応せず冷静に対処することが肝要と思います。